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れていましたが、 平成
りました。
んの一つで、 リンパ節
いため、 以前は手術の
いました。 しかし、
症の影響が少な 有無を調べ
中にがんの
これ検
維の遺伝子の変異によって発症
液細胞中のケラチン遺伝子の
伝子の変異を同定し、 確
れも、 遺伝子工学の手法
の増加が予想
3名 医師 います。
ピー性皮膚炎では、 適切なスキ
症状を悪化させる因子の特
ステロイド外用薬の処方
ルの3つを病気の重さ
ることが標準治療
テロイド軟膏と 気の起こっ い分ける抗ア燥
Ⅲ型は体内に侵入してきたアレルゲンがI
gGやIgMが結合した免疫複合体によって
起こるアレルギーで、 関節リウマチや、 膠原病
の一つで顔 手に赤い発疹が現れるSLE
(全身性エリテマトーデス) などがあります。
Ⅳ型は、 抗体とは関係なくおこるアレル
ギーで、 リンパ球やマクロファージという細
胞が抗原に対して異常反応して起こり、 ゆっ
くり症状が現れるため遅延型アレルギ とも
言われています。 漆かぶれやサクラソウ皮膚
炎のような植物にかぶれる方、 金属にかぶれ
る方、 女性であれば化粧品などによって起こ
る 「接触性皮膚炎」 がⅣ型に当たり、 アトピー
性皮膚炎にはⅠ型とⅣ型のアレルギー反応が
かかわっています。 かぶれ以外では、 移植で起
こる拒絶反応や、 輸血や骨髄移植後のGVH
Dと言われる病気もこの範疇に入ります。
Ⅰ型からⅣ型まで、 すべてのアレルギーの
病気に皮膚科の病気の例が書いてある事か
らもお分かりいただけますように、 滋賀医科
大学医学部附属病院皮膚科では、 Ⅰ型からⅣ
型まで、 すべてのアレルギー性皮膚疾患の診
断と治療を行っています。 そして、 炎症性疾患
(湿疹、 アトピー性皮膚炎、 水疱症等) において
も、 腫瘍性疾患 (一般的には皮膚がんと呼ばれ
る悪性の皮膚腫瘍) におい も、 標準治療を提
供できるように技術の維持?向上に努めてい
ます。 「標準治療」 とはある病気を治すにあたって、
専門家が適切 あると認め、 治癒率が高いとさ
れる治療法で つまり、 現在根拠に基づいた
治療法の中で、 一番適切と考えられている治療
法のことで、 どれがそれに相当す かは、 各学
会等がガイドラインを作成しています。
標準治
皮膚科学講座
教授
田中
俊宏
アレルギー疾患の4分類について
アレルギーの種類は、 Ⅰ、 Ⅱ、 Ⅲ、 Ⅳ型に分類
されています。
Ⅰ型アレルギーは、 IgE抗体が関与する
ことで引き起こされるアレルギーで、 その症
状を引き起こす原因となるアレルゲンが体内
に入ってすぐに反応が出ます。 皮膚科領域の
代表的な疾患は蕁麻疹 (じんましん) で、 他に
気管支ぜんそくや花粉症などのアレルギー性
鼻炎があります。 最近、 マスコミで報道されて
いる石鹸に含まれる成分により、 食物
ギーになってしまうこともありますし、 年間
数十人が亡くなると言われている蜂等に刺さ
れて起こる蜂アレルギー (アナフィラキシー
といいます) も、 この範疇に入ります。
Ⅱ型は細胞障害型と言われるもので、 自身
の細胞表面が抗原と認識されて攻撃さ るこ
とで起こります。 自己免疫性溶血性貧血や自
己免疫性水疱症 (後天性の水疱症) がこれに当
たります。
皮膚科学講座
教授 田中 俊宏
中国足球彩票医学部附属病院皮
中心に紹介し、それ以外にも先進医
皮膚科でカバーするアレルギー疾患は広
診断並びに治療の基本的なスタンスは、アレ
バーして、地域の病院や診療所からの診断?治
としています。
また 専門外来では一歩踏み込んだ診断と治療を行って