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滋賀県医師キャリアサポートセンターの開設について
-滋賀県への医師定着を目指して-
できて、 業務に従事す
す。 
業務を洗い出して、
トセンターにマンパワ
図ってもらうことができれ
三ッ浪
各病院の状況をかなり正確に
していく必要がありますね。
苗村
県が把握できるのは、 診療科ごとの
医師数、 常勤? 非常勤、 男女くらいまで
代? 経験年数などを調べるには、 病院の負
が大きくなって、 そこまではまだ難しいと
思います。 女性医師の活用など、 自らの
でチャレンジしたことや成功事例を、 病院
協会や大学の医局と情報共有していただく
とスムーズにいくのではないかと思いま
す。
三ッ浪
県全体を一つの医療供給システム
として動かすためには、 各セクションの状
況を把握していくことが必要ですね。
冨永
先ほどお話しました国保連合会の奨
学金制度は、 自治体の病院に勤務するとい
う条件が 志向とが異な
をもたせて、 プ
博士号を取得した後
システムにするとよい
門医を取ってしまえば医師
行ってもやっていけます。 そ
医のいない病院には行きづら の
いうことへの配慮もこのサポートセ
でしていただけたら有り難いと思います
臓器別専門医を取得するためには、 その
認定病院に行く必要があります。 病院の中
には認定病院でない中小の病院もあるの
で、 まず専門医を取得し、 それから行くとい
う考えもあります。 ただ、 専門医の認定病院
ばかりをローテーションして中小の病院に
行かないことは問題だと思います。
三ッ浪
滋賀県医師キャリアサポートセン
ターは、 県に残ってくれる若い医師に
医、 総合医いずれの道へのキャリアも っ
かりつけられるようサポートを行う ころ
で、 全体の医療を良くする一つ 機動力な
のかなと思います。
冨永
総合診療医としての専門医を目指す
人はむしろ、 中小の病院で研修するほうが
いいのかもしれません。 臓器別専門医療と
総合診療のバランスをうまく取って育成す
るシステムを滋賀県で構築してほしいと
思っています。
三ッ浪
どれくらいでアウトカムを出そう
としておられますか?
苗村
プログラムは平成
25年度には一定の
ものができると考えています。
27年度から
義務年限のある方が就職してきて、 内容が
より進化していくとすれば、 5年程度では
ないでし 
一方で県とし
外科を形成して
ころでも家庭医養成
でいただいております
医の養成には重要なものと
きたいと思っております。 そ
が固まってくるのにあと2、 3年
と思います。 それら全てが連動して
少しずつ総合医も誕生するものと期待し
います。
来見
総合内科学?外科学講座は各科から
の専門医が集まってできています。 その中
に総合医はいません。 を育てていく
ためには、 自分たちがまず総合化していく
という意識を持たないとそうなっていき
ません。 滋賀県の病院はすべて専門 集
合体ですが、 その中で診療科の垣根を取り
払っていかないと地域医療は再生しないと
いう意識を持ってやっていくと、 総合化は
必然的にできてきます。 そういった意識改
革が大切であると思っています。
三ッ浪
来見先生がおられる滋賀病院で、
朝のカンファレンスに参加させていただい
たことがあったのですが、 様々 専門医が
一人の患者さんについて議論を行っている
様子を見ていると、 総合的な意見が出てき
て、 ここで育つ若い医師は総合医になって
いってくれるというこ を実感した記憶
あります。 そういう意識を持って一緒に総
合医を育て いくということが必要です
ね。 そういうことがどんどん進むようにこ
のキャリアサポートセンターが大きく貢献
されることを期待し います。
(開催日:平成
25年1月
11日)
三ッ浪 健一 中国足球彩票家庭医療学講座教授