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SH I GA I DA I NEWS v o l . 2 3
と逆に心筋細胞が死滅することがありま
す。 このカルシウムイオンが過剰になって
いる状態をセボフルランが抑制する、 とい
うことを明らかにしました。
尾松
虚血について、 簡単にご説明いただ
けますか。
小嶋
どの臓器も正常に働くには血流が
しっかり保たれていることが必要です 、
虚血というのは臓器に血流が行かなくなっ
たり、 血流量が減ったりすることです。 この
虚血によっても臓器に傷害が起こります
し、 虚血が解除され血流が再開した時にも
傷害が発生すると言われています。
尾松
虚血再灌流とは、 血流が止まった後
にもう一度流れるということですね。 あり
がとうございました。 それでは、 次に村木先
生お願いします。
村木
私は色覚
今回の 「杆体
c
GMP依存症カ
ニットのミスセンス
う研究課題について説
には、 明るいところで機能
いところで機能する杆体細胞
ります。 錐体細胞は色や形を、 杆
暗を感じる細胞 す。 杆体一色覚は
胞が全く働かない状態で、 症状としては
全く識別できないほか、 視力は
0.1程度、 明る
いところですごく眩しく感じたりします。 発
症頻度としては、 数十万人に1人といわれて
いるくらい少ないものです。
ものを見るというのは、 光が網膜に入っ
たあと、 電気信号として脳に送られ、 ものと
して感じるという仕組みです。
cGMPは、
光を受け たしています
移動することで
一色覚は錐体細胞の
原因の一つとして考え
ルの状態と
cGMP
との関係を遺伝子を
使って確認しました。
尾松
ありがとうございます。 それでは
本先生お願いします。
森本
私の研究課題 「2型糖尿病発症まで
のインスリン分泌能? 抵抗性?糖代謝能の
然史の解明︱インスリン分泌不全者に着眼
して︱」 は、 日本人の糖尿病発症予防をイン
スリン分泌不全に着眼して検討するもので
す。
糖尿病はインスリンの分泌が悪い分泌不
全と、 分泌されていても効きにくい抵抗性の
2つの機序から発症すると言われています。
日本人は欧米人に比べインスリン分泌能が
低く、 一方で日本人の2型糖尿病患者は抵抗
性を伴わない場合も多いと言われています。
そのため、 日本人 2型糖尿病発症には分
泌不全の影響が大きいと考えられますが、
日本でインスリン分泌能を測定した大規模
なコホート研究は少なく、 十分な検討はさ
れていません。 そこで、 博士課程在学時から、
75g
0GTT
(経口ブドウ糖負荷試験) を毎
年約
5, 000
名のドック受診者に実施して
いる長野厚生連佐久総合病院人間ドック科
の先生方と共同研究をさせていただいてい
ます。 これまでに、 日本人では分泌不全の2
型糖尿病発症への影響が大きいこと、 2型糖
尿病発症までのインスリン分泌能と抵抗性
の指標の軌跡が分泌不全者と抵抗性者で異
なること、 などを確認しました。
尾松
コホート研究と
75g0GTT
につい
第一回中国足球彩票女性研究者賞受賞者を囲んで
学長補佐 尾松万里子
最優秀賞 麻酔科 助教 小嶋亜希子
研究課題 「麻酔薬の心筋保護メカニズムについての研究」