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SH I GA I DA I NEWS v o l . 2 4
私は平成
25年3月に中国足球彩票を定年退職
し、 その後1年間日野町にある介護老人保健
に施設長として勤めていましたが、 このたび理
(副学長) の指名を受け平成
26年4月に大学にも
どってきました。 担当はおもに教育と研究の分野
です。 この分野での課題や抱負など副学長就任
所感を述べさせてい だきます。
1. 教育について
この分野での喫緊の課題は医学教育の国際基
準への対応です。
アメリカでの臨床研修を外国の医学部卒業生
が希望する場合、 公的な認証機関ECFMG 審
査に合格しなければなりません。 2010年、 そ
のECFMGが2023年からは世界医学教育
連盟 (WFME、 WHOの下部組織) の基準で認証
を受けた大学の卒業生 (日本の場合2017年度
入学生に相当) しか申請 (受験) を認めないと世界
中に表明しました。
この国際基準に基づく評価と認証を受けてい
ない日本の医学科卒業生はアメリカで研修でき
ないのはもちろんのこと、 日本での医学教育は
国際的には通用しないものとみなされ、 その結
果、 海外への留学 支障がでたり、 海外からの留
学生や研究生、 さらには患者の来日が少なくな
学者は増加 仕方が誤ってい
このように現在大
厳しい状況であるこ
究や個別的研究の助成方
滋賀医大を担っていく若手
方策を考えていきたい。 その際
努力が報われるよう、 またサイエ
ジーは別物でありそれらの両立が大切
とを念頭に置き、 一見地味なサイエンス
当たるように心がけたいと思っています。
以上、 教育と研究に関する課題の概略を述べ
ました。 微力ではありますが 「信頼される良き医
療人の育成」 というミッションを果たすべく専
心努力し、 教職員はもちろんのこと地域の方々
にも喜んでい だけるような大学をめざしてい
きたいと決意 ています。 皆様のご支援ご協力
をよろしくお願い します。
ると危惧さ 
このような状況
WFMEの基準を
を迫られ、 2011
は国際基準の日本版を作
価実施団体JACMEを設
で最重視される点は臨床実習の
とも
72週) と参加型実習の2点です。
滋賀医大の場合、 臨床実習は現在
55週ですの
で、
17週足りません (1セメスター分に相当)
早急に国際基準を満たしたカリキュラムに改
正すべく その検討を始めましたが、 教育制度
や国試実施方法など外国との事情のちがい、 学
内での人員不足など、 新カリキュラムの実施ま
でにはたくさんの課題を解決しなければなり
ません。 そのためには教職員ならびに学外医療
機関の方々にご協力を仰がなければなりませ
ん。 よろしくお願いいたします。
上記のほかに、 入学定員の増加に伴う入学生
の選抜方法の検討や国家試験合格率低下への対
策も課題であります。 また在宅ケアの充実をめ
ざした訪問看護の履修コース (学部) やプライマ
リケア看護の教育課程 (看護学専攻修士課程) の
設置も検討していきたいと考えています。
このようないろいろな課題に対し、 学生は学
校の宝であるという視点を肝に銘じて対処して
いこうと思っています。
2. 研究について
国の理工系の研究予算全体は減少してい い
にもかかわらず、 個々 大学への直接的予算配分
は削減され、 正規の教職員数は減少し非常勤教職
員が増えています。 その結果、 研究者をめざし大
学院に進学する学生が減少しています (社会人入
就任のご
理事(教育?研究等担当)
兼副学長
ほりいけ
池 喜
きはちろう
八郎
理事就任のことば