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滋賀医大ニュース - page 13

器疾患な が明らかにな
運転中に重篤な
と、 事故を回避する
です。 解剖で直接の死
断された
46例のうち、 約7割はブレー
キをかけたり、 ハンドルを切
いう回避行動がとれないまま事故
こしていました。 強い発作や重篤な
調変化が起こった時には、 車を操作す
る余裕はほとんどないと考えられるこ
とから、 まわりの車や歩行者を巻き込
むリスクが高まります。
大切なことは適切な体調管理と
安全運転への意識づけ
運転中の体調変化は突然起こると思
われがちですが、 体調変化を経験した
多くの人が発症前に何らかの異変を感
じていると考えられます。 道路交通法
では 「何人も、 過労、 病気、 薬物の影響、
その他の理由により、 正常な運転がで
きないおそれがある状態で車両等を運
転してはならない」 と規定されていて、
自動車を運転する人に対して、 適切に
健康管理を行うことが自己責任として
求められています。
定期的に健康チェックを受診して体
調管理を心がけることはもちろんです
が、 体調がおかしいと感じたら車を運
転しない、 運転中に異変を感じたら速
やかに安 たことを、 ド
ことが必要です
高齢化に伴い持病を
増加しています。 運転
の判断が必要になるため、
血圧が上がります。 また、 自
が正しく服用できてい いケース
大な副作用がある薬を服用している
ケースなども、 急な体調変化のリスク
が高まります。 市販の風邪薬や花粉症
の薬の多くに含まれている第1世代
抗ヒスタミン薬は、 運転中に眠気を催
す可能性が高いため注意が必要です。
脳血管障害を発症して亡くなる人
は1割程度で、 多くの患者さんは社会
復帰を目指すことになります。 地方で
は特に移動手段として自動車の必要性
が高いことから、 身体機能のリハビリ
テーションと並行して、 ドライブシュ
ミレーターなどを使った運転復帰プロ
ジェクトにも取り組んできました。 今
後、 障害の残ったドライバーの
帰を支援するための体制整備も必要に
なると考えています。
妊婦さんと赤ちゃんの
命を守るシートベルト
道路交通法で妊婦さんはシートベル
ト着用を免除されていることもあって、
「妊婦さんは例外」
「着用しなくてもい
い」 と思っている人が多いようですが、
シートベルトを着用せずに事故にあっ
て、 母児ともに大けがをしたり死亡した
りする例が多数報告されています。
シートベルトを着用したほうが事故
の際のリスクを軽減できるという科学
的根拠を明らかにするため、 株式会社
本田技術研究所四輪R&Dセンターの
協力を得て、 妊娠
30週の女性に模した
衝突試験用ダミー人形を使って実験を
繰り返してきました。
時速約
30キロの追突事故を想定した
実験では、 ダミーの子宮内部にかかっ
た圧力は、 シートベルトを着用した場
合の約
20キロパスカルに対して、 着用
しない場合は3倍の約
60キロパスカ
ル。 交通 際、 妊婦さん
かる圧力が
59キロパス
カルの場合の胎児の
亡率は
20%、
88キロパス
カルでは
50%になるこ
とがアメリ の研究で
報告されています。
また妊婦さん
30名を
対象に、 運転する時の姿
勢を調査した ころ、 お
腹とハンドルの水平距
離が平均約
14. 5㎝と、
妊娠していない女性よ
り約
10㎝ハンドルに近
いことがわかりました。
運転中、 妊婦さんは体が少し前に押し
出されただけで、 ハンドルに腹部を強
打することになります。 正しくシート
ベルトを着用していれば、 腹部とハン
ドルの接触が回避でき、 子宮内にかか
る圧力を軽減できます。
シートベルトでお腹が圧迫されるこ
とが、 妊婦さんがシートベルトを嫌う
理由ですが、 ベルトを肩と腰に固定し、
腰回りのベルトを大きくなったお腹の
下に通せば、 お腹への圧迫感は軽減さ
れます。 
母親と胎児の安全を守るためにシー
トベルト着用が有効なことを、 正しい
着用方法も含めて、 母親教室などで呼
びかけていくことが大切に ります。
SHIGA IDAI NEWS vol.25
13
妊娠中のシートベルト着用法
腰ベルトは腰骨の
低い位置にかけ、
おなかのふくらみ
の下に着用
肩ベルトは腹部を
さけて胸部にかか
るように着用
シートに深く
腰かけ、正し
い姿勢をとる
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