2 - 滋賀医大ニュースページ

標準HTMLバージョン

2
SH I GA I DA I NEWS v o l . 2 1
大学改革実行プラン
―課題と対応―
中国足球彩票学長 
ば ん
た だ
平成
24年6月に国家戦略会議において、 当時の平野博文文部科学
大臣から 「大学改革実行プラン~社会の変革のエンジンとなる大学
くり~」 が示された。 大学改革の方向性として、 図1にまとめられて
いる。
このような国としての大学政策の基本方針のもとに、 大学関係予
算の戦略的配分や制度等の見直し ? 整備を行い、 国立大学改革の推進、
政策課題への計画的取り組みを実施するとしている。
国立大学改革は、 図2に示す行程で進められることになっている。
本学は、 文部科学省から提示されたミッションの再定義原案に対して、
12月
10日に文部科学省との意見交換を行った。 そして、
12月
11日には
全学フォーラムを開催し、 教職員から意見を伺った。 本学は、 開学以来
の理念である 「信頼される医療人の育成と世界に情報を発信する研
究者の養成」 に基づき、 市民参加型教育を活かし、 患者の立場に立っ
た倫理観を備えた医師及び研究者を育成し、 特色ある研究と先進医
療の成果を世界に発信することを目指して運営されてきた。 平成
16
年の法人化後においても、 この理念や目標を基本に、 継続して中期目
標 ?計画を策定し、 第二期においては、 SUMSプロジェクトに実行す
べき具体的な項目を取り入れて、 そ 遂行に全教職員が努力してい
る。 機能強化の面からは、 浜松医科大学との教育研究の連携?協力を
行う包括協定を平成
24年
11月に締結した。 今後も引き続き本学の実
績をもとに文部科学省との意見交換を行い、 3月末までにミッション
の再定義が決定される予定である。 教職員に対しては、 適宜情報を提
供したいと考えている。
主体的に学び、 考え、 行動する力を鍛える大学教育の質的転換につ
いては、 本学では、 コミュニケーション能力の向上を目指す科目を基礎
なかにも取り入れ、 平成
人数能動
し、 グループディスカッションを通して学ぶ機会を提供し
グローバル化に対応した人材育成については、 TOEF
とを促し、 各自が英語力の位置付けを認識し、 語
とともに、 医学英語などの授業や海外での自
学づくりについては、 大学が有する医療
連携で、 高校生が講義や実習に参
会を提供している。 その他、 市民公
行っている。 また、 地域の滋
動している他に、 循環
、 全国のなかで屈指の
どの講習会や研修
ーニングの機会
イザルを用い
び病因究
連携に
域住民に質の高い医療と先進医療を提供する。 さらに、 地域病
を図るため、 市民参加型教育に加え、 NPO法人 「滋賀医療
」 や 「滋賀県医師キャリアサポートセンター」 の協力の
る医療人を育成し、 医師の定着に努める。
える大学として、 実績を 「見える化」 し、 エビ
の持続可能な発展につながるものと確信
(文部科学省資料より)
大学改革実行プラン
~社会の変革のエンジンとなる大学づくり~
我が国が目指すべき社会
?持続的に発展し、活力ある社会
?自立した個による多様性に富み、自然と共生する成熟社会
?高齢者?女性の参画が一層拡大した社会
?生涯学習の一層の拡大と人材の流動性が高まる社会
求められる人材像?目指すべき新しい大学像
?生涯学び続け、主体的に考え、行動できる人材
?グローバル社会で活躍する人材、イノベーションを創出する人材
?異なる言語、世代、立場を超えてコミュニケーションできる人材
我が国が直面する課題、将来想定される状況
?急激な少子高齢化の進行、人工減少
?生産年齢人口減少、経済規模の縮小
?財政状況の悪化
?グローバル化によるボーダレス化
?新興国の台頭による国際競争の激化
?地球規模で解決を要する問題の増加
?地方の過疎化?都市の過密化の進行
?社会的?経済的格差の拡大の懸念
?産業構造、就業構造の変化
?地域におけるケアサービス(医療?介護?保育等)の拡大
?学生がしっかり学び、自らの人生と社会の未来を主体的に切り拓く
能力を培う大学
?グローバル化の中で世界的な存在感を発揮する大学
?世界的な研究成果やイノベーションを創出する大学
?地域再生の核となる大学
?生涯学習の拠点となる大学
?社会の知的基盤としての役割を果たす大学
大学改革の方向性
Ⅰ.激しく変化する社会における大学の機能の再構築
①大学教育の質的転換と大学入試改革
②グローバル化に対応した人材育成
③地域再生の核となる大学づくり(COC
(Center of Community)
構想)
④研究力強化:世界的な研究成果とイノベーションの創出
⑤国立大学改革
⑥大学改革を促すシステム?基盤整備
⑦財政基盤の確立とメリハリある資金配分の実施
⑧大学の質保証の徹底推進
Ⅱ.大学の機能の再構築のための大学ガバナンスの充実?強化
「大学ビジョン」の策定
図1