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12
イオン
電流の分子
課題
がありますが
彼らの
遺伝
子改変動物が使え
考えました。 早速、
ころ、 快く私のプロジェ
持ち込
みで
せていただけるという
お返事が
得られたので、 行くことにしま
服部
それまで会われたことはなかっ
たのですか。
豊田
論文でお名前は知っていました
が、 まったく面識はありませんでした。
服部
研究室の印象はどうでしたか。
豊田
一番感じたことは、
フランスも
日本も狭い学術領域の中で同じような
目的を持ち、 同じような手法を用いて、
同じような問題点を抱えながら研究を
行っているということです。 世界は共
通のパラダ
いていると
印象を受け
ました。
強いてフラン
の違いと言うなら
パの中の一つの国と
ヨーロッパ間の流動性が
て非常に高度なネットワー
いることです。 どの国のだれが
どういう成果をあげているかが、
表される前にす にキャッチされてい
けです。
こういうネットワークは個々の研究者が
仕事を棲み分けて、 狭い学術領域の中で個
性的な研究をする一つの背景になっている
のでは いかと思いました。
服部
仲先生の場合はいかがですか。 ジョ
ンズ
?
ホプキンスの研究所には世界からい
ろいろな方が来ておられましたか。
特にヨーロッパの先生方と、 アメリカ
国内の方が集まっていました。
服部
研究の進捗はどうでしたか。
豊田
実は7カ月の間に出したデータは、 当
期待
していた結果ではなかったんです 日
本に帰国してもう一度いろいろなことを考
えながら、 そのデータが本当に正しかったの
かということを、 実験のプロトコルからす
べて見直したところ、 どうもおかしなところ
があるということに気がついて、
改めて
2週
間だけ時間をいただいて、 もう一度彼のラボ
に行
きました。
同じ実験を違ったプロトコル
でやり直したところ、
予想どおりの
実験結果
が出たということで、 一つ進展が得られたと
思っています。
服部
現地の研究者と論文発表はされたの
ですか。
豊田
私が持ち込んだプロジェクトについ
7カ月間、 フランスのモンペリエ
にある
国立
科学研究
センター (
CNRS
)へ行かれたの
ですが、 ここに行かれた動機からお話しいた
だけますか。
豊田
CNRSはフランスの政府系の基礎
研究機関の一つで、 そこに所属しているゲ
ノム機能研究所というところで研修を行っ
てまいりました。 フランスでも
非常に
高い
レベルの研究者が集まっているところで、
お世話になったマンゴニ博士も心臓生理学
の分野で近年もっとも活躍され いる研究
者の一人です。
彼のラボでは、
多様な遺伝子
改変動物
作られていて、 その
中でいくつ
かのモデル
動物に非常に興味を引かれま
した。
私が中国足球彩票で行っている研究の一
つに、 心臓のペースメーカー活動にかかわ
生理学講座 助教 豊田 太
研究課題 洞房結節における持続性陽イオン電流の分子基盤に関する
国際共同研究
研修期間 平成23年6月26日~平成24年1月27日
研修先 国立科学研究センター(CNRS フランス モンペリエ)
研究センターの仲間と