日程
2025.05.15-2025.05.17

本学の上本伸二学長がマイクロサージャリー分野での国際的な学術賞「Sun Lee賞」と「Lars-Erik Gelin賞」を受賞!

上本伸二学長が、2025年5月15日(木)~17日(土)に金沢市で開催された「第17回国際実験マイクロサージャリー学会(International Society for Experimental Microsurgery:ISEM)」(会長:金沢大学医薬保健研究域医学系?八木真太郎教授)において、手術用ルーペや手術用顕微鏡を用いて微細な手術を行う技術「マイクロサージャリー」分野で国際的な学術賞である、「Sun Lee賞」と「Lars-Erik Gelin賞」を受賞しました。  
今回の受賞は、上本学長の肝胆膵?移植外科学における国内外での研究業績、手術実績や教育指導など、長年にわたる貢献や功績が国際的に高く評価されたものです。本学にとっても大変栄誉であり、在学生、教職員、卒業生にとって大きな励みとなりました。

マイクロサージャリーとは?

「マイクロサージャリー」は、手術用顕微鏡等を用いた手術の総称であり、これにより血管や神経等の吻合?結紮を行うことで、人体組織の移植や再接合が可能となります。外科系各科の臨床治療のみならず、病理学や免疫学をはじめ基礎研究においても欠かすことのできない技術であり、近年はロボットやVirtual Realityの活用など、新たな局面を迎えています。ISEMは、国際的なマイクロサージャリー研究の発展と最新技術の普及を目的として、1992年にアメリカ合衆国において設立されました。

「Sun Lee賞」とは?

「Sun Lee賞」は、1950~60年代にアメリカ合衆国において、ラットを用いた実験的顕微手術と臓器移植の分野で先駆的な研究を行い、「マイクロサージャリーの父」として知られるSun Lee博士(1920~2015)の功績を称えるため、1998年にISEMにより創設された学術賞です。今回の上本学長を含め、これまでに国内外の25名(うち日本人3名)が受賞しています。Sun Lee博士は、1961年に世界で初めてラットでの腎臓移植に成功するとともに、その後も臓器移植におけるマイクロサージャリーの技術的な改良?発展に取り組み、ヒトの臓器移植の実現に貢献しました。1968年からは、カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部(University of California, San Diego School of Medicine:UCSD)教授を務め、1992年にISEMを設立しました。

「Lars-Erik Gelin賞」とは?  

「Lars-Erik Gelin賞」は、スウェーデンで最初の移植外科の教授であり、1965年に同国初の腎臓移植手術を行い、1960~70年代の臨床移植分野の発展に貢献したLars-Erik Gelin博士(1920~1980)の功績を称えるため、2018年にヨーテボリ大学のスカンジナビア?マイクロサージャリー?アカデミー(Scandinavian Microsurgery Academy at University of Gothenburg:SMA)により創設された学術賞です。同賞は、実験的?臨床的な臓器移植への貢献と実験的マイクロサージャリーでの卓越した指導を行った者を対象としており、今回の上本学長を含め、これまでに国内外の3名(うち日本人2名)が受賞しています。

授賞式の様子【Sun Lee賞】 写真左:国際実験マイクロサージャリー学会 八木会長、写真右:上本学長
授賞式の様子【Sun Lee賞】 写真左:国際実験マイクロサージャリー学会 八木会長、写真右:上本学長
授賞式の様子【Lars-Erik Gelin賞】 写真左:スカンジナビア?マイクロサージャリー?アカデミー Mihai Oltean博士、写真右:上本学長
授賞式の様子【Lars-Erik Gelin賞】 写真左:スカンジナビア?マイクロサージャリー?アカデミー Mihai Oltean博士、写真右:上本学長
受賞記念品【Sun Lee賞】
受賞記念品【Sun Lee賞】
受賞記念品【Lars-Erik Gelin賞】
受賞記念品【Lars-Erik Gelin賞】